現在、世界の文学研究は、言語と文化の相違、内容の多様性、研究方法論の複雑化のために著しく専門化・細分化しています。そのため世界の文学研究者が自分の専門領域に閉じこもる傾向がみられます。もちろんそのような研究はそれぞれ重要な意義をもっておりますが、各国の文学が、歴史的にも共時的にも相互に交流・影響しあって今日に至っており、共通の問題が少なくないことも明らかです。
世界文学会は、各国の言語・文化や思想の壁を乗り越え、広い視野に立って文学研究をすすめる目的をもって、第二次世界大戦後間もない1949年に創立されました。以来、半世紀以上にわたり、専門にとらわれない自由な討論を旨として、たゆまず、研究例会(通常年2回、その他に研究集会を開くこともあります)、シンポジュウム(通常年2回)等を開催し、研究成果を機関誌『世界文学』(年2回発行)に反映させてきました。また、世界文学会は専門の研究者のみならず、学生・院生・一般市民に開かれて活動しています。
もちろん、現在200名強の会員が、様々な文学観や方法論を各自が持っているのは当然です。しかし、研究上の方法・表現の自由の原則に立って、会員各自の文学についての理解を深めるとともに、会員相互の共通の問題の解決に立ち向かうことは、研究者としての責務の一つではないでしょうか。
文学研究に関心のあるかたがたが、このような目的をもっている当会に積極的にご参加してくださることを心から期待してやみません。
世界文学会会長 鷲山 恭彦
●本会の趣旨に賛同の方は、どなたでも入会できます。
●会員は、年会費7000円(常勤の勤務先をもたない会員は申し出により4000円)を納め、機関誌の送付を受け、機関誌に投稿することができます。また、会員は世界文学会主催の諸行事に参加ができます。
1.「お問い合わせ」より事務局へ会員申し込み。
2.世界文学会の郵便口座に会費を振り込む。
郵便為替加入者名:世界文学会(セカイブンガクカイ)
郵便為替振込番号:00160-2-55715
※お振込みの際は郵便局に置いてある青色の「払込取扱票」をご利用できます。
3.会費納入をもって会員登録完了。
世界各国文学は、その表現手段である言語がことなり、また社会的条件や文化的伝統も一様でないが故に、それぞれ個別的に研究されなければならないことはいうまでもない。しかし各国の文学のあいだには、交流関係や共通問題も少なくないので、これを研究する場合、たがいの知識を交換し、討議し、それを踏まえて研究をすすめてゆくことが必要である。この意味において、われわれは各国別の枠をこえて、ひろい視野をもたなければならないとおもう。
しかし、われわれのあいだには、さまざまな見解の違いがあるので、自由な討論や意見の交換によって、たがいの理解をふかめ、ひいては、日本文学の発展に寄与したいと念願するものである。
われわれは、内外の諸団体とも協力し、われわれの研究を深めてゆきたい。本会は、世界文学会と称する。
本会は、世界各国文学の研究における提携、意見の交換、討論によって、各自の研究を深めることを目的とする。
本会は、世界各国文学を専門的に研究するもの、および、この種の研究に関心をもつものをもって組織する。入会には、その年度の会費納入を必要とする。
本会は、上記の目的の達成のために、以下の諸事業をおこなう。
1)機関誌の発行 2)研究会、講演会の開催 3)その他必要な事業
会費については別に定める。
本会は総会を年1回開催し、本会の活動方針を決定し、会長、副会長、運営委員長および運営委員ならびに会計監査を選出する。役員の任期は2年とする。ただし、再任をさまたげない。
会長は、会を代表し、総会を招集する。会長に事故あるときは、副会長が、その職務を代行する。会長および副会長が必要とみとめるばあいは、臨時総会を開催することができる。運営委員会は、運営委員長、編集長、情報担当委員長、研究企画担当委員長、庶務・会計担当を互選し、会の運営にあたる。運営委員は、必要に応じ、会長および副会長の承認をへて、随時補充することができる。会計監査は、会計を監査し、総会に報告する。
本会は、総会の議をへて名誉会長、名誉会員をおくことができる。
会員が5名以上いる地方は、支部をおくことができる。
本会の経費は、会費その他の収入による。
本会の会計年度は、毎年7月より翌年6月までとする。
この会則の変更は、総会でおこなう。
【付則】
会費
会費は、年額7000円とする。ただし、本条a)項に該当する会員については、申し出により年額4000円とする。
a) 常勤の勤務先をもたない会員。
会費滞納が3年を越えた場合は、原則として退会したものとみなす。
役員選出規定
役員の選出は以下の手続きによって行う。
運営委員
運営委員は、会長の推薦に基づき総会において選出する。
会長
新会長は運営委員会の互選による。副会長は会長の委嘱による。<-li>
会計監査
会計監査は運営委員長の委嘱による。
名誉会長
本会会長を長年にわたって務めた方を運営委員会で推薦し、総会において承認を得る。
会員の皆様方の日頃の研究成果の論文、研究ノート、報告、書評、エッセイ等を奮ってご投稿下さい。 執筆要領は下記の通りです。なお、投稿論文の採否は編集委員会で決定いたします。
「世界文学」編集委員会
論文
12,000字(400字詰め原稿用紙30枚)
研究ノート・エッセイ
4,000-8,000字(400字詰め原稿用紙10-20枚)
書評・報告
4,000字(400字詰め原稿用紙10枚)
2.書き方
原則として横書き、原稿はパソコンのワードで作成し、添付ファイルで下記の編集部のアドレス宛てにお送りください。ただし、従来のワープロ原稿、手書き原稿でも構いません。ワープロ原稿、手書き原稿の場合は、事前にご相談ください。
外国文学の引用等では、原則として本文では原文は用いず翻訳を使用してください。ただし、原文の引用を必要とする場合は、註に入れてください。
詳細は学会誌『世界文学』および『世界文学ニュース』の最新情報をご覧ください。
送り先:編集部(「お問い合わせ」をご参照ください)
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